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アニメ化もされた「やがて君になる」をオススメする理由

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アニメ化もされた「やがて君になる」をオススメする:

「やがて君になる」という題名の物語は、月刊コミック電撃大王に2015年から連載されています。

女の子同士の恋愛模様を描いた、いわゆる百合ものです。

コミックだけでなくアニメ化もされ、2018年から放送されました。

生徒会長で高校二年の「七海燈子」と、同じく生徒会で活動する「小糸侑」の二人を中心に話は進みます。

年上の燈子が年下の侑に告白し付き合いが始まりますが、侑が受け身で燈子のアプローチに流されている状態が続きます。

露骨にイチャイチャするシーンは少なめです。

百合ものとしては珍しく共学の高校が舞台であり、男性キャラクターが多く登場しますが、女の子同士の恋愛を邪魔する訳ではなく、周囲にいて見守る立ち位置です。

アイデンティティの確立という視点:

一見平和に見える学園恋愛ものですが、主人公の女の子たちは内面に葛藤を抱えています。

ヒロインの一人である燈子は、幼い時に姉を事故で無くしており、周囲からは姉のようになることを期待される環境で過ごすことになります。

美人で学業優秀で人当たりの良い生徒会長というのは演じている役に過ぎず、本当の自分は弱くて臆病な存在だと認識しているのです。

本当の自分とのギャップに苦しみますが、それをオープンにする訳にはいかない。

親にも相談できない。

複数の男の子に告白されても、本当の自分を知られたら幻滅されるのではという恐怖心から、受け入れることが出来ません。

普通の人間ならば、自分のことを好きだと言ってもらえたら凄く嬉しいはずですが、燈子にとっては負担でしかないのですね。

一方のヒロインである侑は、誰にも恋愛感情を持つことができないという悩みを抱えています。

良好な家庭環境で育ち、中学時代は男子からも告白されるくらいですから性格も良い。

だから、誰かを特別に思うことが出来ないというのは物語設定上無理があるように思うのですが、このことは燈子にとって都合がよいものでした。

侑は燈子に対して好きという感情がありませんから、燈子の内面の真実を知られても幻滅されることがない。

この安心感から、燈子は侑に対して交際を申し込むのです。

燈子が本当に心から侑を愛しているのかは、見ていて疑問に思いました。

自分自身の自信の無さを打ち明けられる仲間が欲しかったというのが主な理由だと感じました。

侑については主体性が感じられず、ラブシーンでも常に受け身です。

ヒロイン二人は、「これが自分だ」というアイデンティティが脆弱です。

「他人からどう見られようとも、自分はこう考える」「自分はこれがしたい」「自分はこうなりたい」「自分はこういう人が好きだから付き合いたい」・・・・

これがアイデンティティです。

他人の目を気にして自分の人生を生きることを放棄すると、ものすごい心理的ストレスを招きます。

外ヅラが立派でも人間的に未熟なケースは、年配者でもよく見られますね。

丁寧な心理描写が特徴:

この漫画(アニメ)は、周囲に流され葛藤するヒロイン二人の心情がとても丁寧に描かれています。

なかなか複雑な人物設定をしているのですが、丁寧に描かれているので理解するのは困難ではありません。

燈子は自分の姉の代わりではない、自分自身の人生を生きるべく、もがきます。

侑は燈子に対する思いを育てていき、燈子に対して告白するに至ります。

少女二人が人間的に成長する過程が丁寧に描かれている、というのがこの漫画(アニメ)の特徴です。

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以上

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