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【弱キャラ友崎くん】日南葵の性格分析:魔王の秘密を知りたい人へ

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弱キャラ友崎くん Lv.1 (ガガガ文庫)

日南葵は「弱キャラ友崎くん」のメインヒロイン

「弱キャラ友崎くん」は2016年にラノベが発売されたラブコメです。

私は最近、電子書籍で1から9巻まで全て購入し、熟読しました。
詳細な心理描写が魅力的で、すっかりハマってしまい、今は10巻の発売を心待ちにしている状態です。

「弱キャラ友崎くん」は高校を舞台にしており、主人公の友崎文也が陰キャの自分を変え、人間関係を豊かにし、短期間で彼女も作ってしまうというお話です。

その指南役として活躍するメインヒロインが日南葵。

自分がリア充として学校一の人気者になれたノウハウを友崎君に伝授・指導するのですが、目標や課題の設定が体系的+的確で、そのまま恋活(婚活)ノウハウとしても使える優れもの。

「彼女が欲しいけど何をすればいいか見当もつかない」と悩んでいる人には、是非とも読んでほしいラノベです。

日南葵はエニアグラムのタイプ3に相当:

この記事の筆者である私の本業はメーカーの研究開発職ですが、昔働きながら大学の通信教育で心理学と人間行動学を学んでいました。

様々な文献を漁る中で、人間の性格を把握するのに最も優れているのはエニアグラムだと考えています。

(エニアグラムについての詳細はこちらの記事でどうぞ)

大雑把に言うと、人間の性格は9つのタイプに分けられ、幼少時に形成された枠組み(タイプ)は生涯変わりません。

どの性格のタイプが他より優れているとか劣っているとかはなく、あるタイプの枠組み中で進歩するか堕落するかが重要になります。

結論を言うと、日南葵は性格のタイプ3に分類されます。

性格のタイプ3:動機付ける人

・根源的恐れ:拒絶されること
・根源的欲求:受け入れられる(肯定される)こと
・健全な自己感覚:「私は、好ましく、賞賛すべき人物である」
・隠された不満:「私が人より優れているから、他人は私に嫉妬している」
・固有の誘惑:他人と競争すること
・固有の短所:自己開発に対する怠惰
・固有の長所:正しい自己愛
・主要な動機付け:認められ、他人から抜きん出、注目を集め、賞賛され、他人に印象付けたいと願う。

文武両道、生徒会長への立候補と当選、誰からも好かれやすい振る舞い・・・

あらゆる「努力」を重ねて今のステータスを手に入れた日南葵のイメージに合致します。

タイプ3を裏付ける日南葵の行動:

性格タイプ3の特徴と、ラノベ中の日南葵の行動を対比させつつ、詳細を記述していきます。
参考文献
↓↓

性格のタイプ?自己発見のためのエニアグラム


1)競ったように名声と地位を気にかけ、自分の売り込みに熱心

典型的なのが生徒会長選挙での徹底した活動ぶりでしょう。生徒一人一人をファンにするための声掛け。生徒たちを魅了する演説。対立候補であるみみみ陣営の戦略つぶし・・・ 結果として、ダブルスコア以上の圧勝でみみみ候補を制しました。

2)出世と成功が非常に重要

学力試験や体力テストで学年一位を維持し続ける努力は大したものです。また友崎君に将来のことを聞かれた時、「東大に進学し、競争率の高い企業に就職し・・」と述べたことからも分かるように、世間的に評価されやすい「出世」を強く意識しているのが分かります。

3)他者の評価を気にして、実際の自分よりも良く見せようとする

友崎君の前では地をさらけ出して本音でやり取りしていますが、他の生徒や家族に対しては仮面をかぶり良い人を演じています。表情、姿勢、立ち居振る舞い、会話など、ありとあらゆるソーシャルスキルを磨き上げているのは大したものです。すべては、実際の自分よりも良く見せるためです。

夏休みの合宿で日南葵のことを好きだと告ってきた水沢君に対しても、葵は仮面をかぶり続け、決して自分の素を出そうとしませんでした。隙を見せず弱みも見せず・・。これでは、相手に対しても自分に対しても嘘をついているのと同じです。

4)実利的で目的志向で有能

友崎君への指導では、その有能さが遺憾なく発揮されています。目標の明確化と、それに向けた具体的な課題と理由の提示。結果の検証と対策、アドバイス。スケジュールを意識した現実的な見通しの説明。自分の体験に裏打ちされた自信が感じられ、まことに見事という他ありません。PDCAをしっかり回している結婚相談所でも、ここまで親切にやってないかもしれません。

ラノベの3巻のエピソードですが、菊池風香さんとの花火大会デートで友崎文也君が告白するように日南葵はアドバイスしました。友崎君の感情的な問題により告白はしませんでしたが、素直に告白していれば受け入れてもらえたと思います。彼女を作るという目的を最短で達成するなら、適切なアドバイスだったと思います。

5)計算高く、情が薄い。搾取的で、ご都合主義的で、自分本位。

ラノベの9巻で明らかになった通り、日南葵が友崎君を指導している本当の目的は、自分のリア充人生戦略が他人でも通用するのか検証するためです。自分の目的のために、友崎君を実験台として利用していたのですね。ラノベの3巻で友崎君が日南葵の方針に反抗した時は、実験材料として使い物にならないと判断し、躊躇なくポイ捨てしました。その冷酷無比な様子には背筋が寒くなりました。あくまで自己中心的であり、友崎君の成長を願うがための行動ではないということです。

ラノベの2巻でみみみが悩んで陸上部をやめた時も、日南葵は型通りの言葉をかけるだけで親身になって寄り添う様子はありませんでした。自分の大切な友人のはずなのに、問題解決に乗り出そうとせず、「弟子」の友崎君に丸投げするのが精いっぱい。最終的には友崎君の勇気とたまちゃんの人間力で元のさやに納まりましたが、日南葵の情の薄さを感じずにはいられませんでした。

6)自己陶酔的で、傲慢で、自己顕示欲が強い

「私はすごい人間よ。あなたもそう思うでしょ う? 日本にここまですごい十六 歳がいるのかと思う くらいだわ」「うちの学校にとって、私はかなりのスター的存在よ」「私はお嬢様よ」・・・

実るほど頭が下がる稲穂かな、という諺と真反対なのが日南葵。謙虚さがないのが彼女の特徴だと言えるでしょう。

7)他人に対する軽蔑と敵意が表面化

「私もガッカリだわ。あなたみたいな向上心のカケラもない、人生を負けたまま放棄してるゴミみたいな人間が、私が唯一尊敬していたあのnanashiだったなんて」(ラノベ1巻:友崎君とのオフ会での暴言)

学校内での猫を被ったアイドル的振る舞いとは打って変わって、本音がさらけ出された瞬間に驚かれた人も多いでしょう。この場面をアニメの第一話で見て、アマゾンプライムの低評価を付けた人も多いはず。まあ正直、性悪女(ビッチ)といっていいと思います。優しさや思いやりに欠けますよね。

8)サディスティックで、自分が手に入らないものは破壊しようとする

ラノベの5巻で紺野エリカに関係するいざこざがありました。パーフェクトヒロインとしての自分の演技が通用しない数少ない相手である紺野エリカ。反目しあっている二人。その紺野エリカがたまちゃんに危害を加え続けていた時、サディスティックな方法で反撃に出たのが日南葵でした。狡猾さをもって、エリカの取り巻きの不満を利用して仲違いさせ、エリカの恋心を利用して激情させ、クラスメートが見る前で恥をかかせ・・・。もちろん、葵自信は批判を浴びないポジションを保ったまま・・・
最後は、二度と立ち直れないよう、エリカに死体蹴りのようなことまで行った日南葵。たまちゃんが止めなかったら、一体どうなっていたことやら。
ラノベには魔王としての日南葵が克明に描かれています。怖いものが好きな人は是非ともラノベを読んでください。

日南葵が恋愛できない理由:

ラノベ6.5巻のエピソード。

中学の時に先輩から告白された日南葵は、人生というゲームの経験値を上げられるという実利上の理由だけから交際をOKしました。

そして、必要性を感じられなくなったという理由により、数か月後にはその先輩を振ることになります。

学校の後輩から訊かれて、「私を超えて一位になってくれるような男じゃないと、私の彼氏は務まらないかな?」と公言した日南葵。

その後、高校に進学してから彼氏を作ったという話は書かれていません。

パーフェクトヒロインという称賛を得ていながら、恋愛体質に見えない日南葵。

どうして日南葵には、本当の意味での恋人が出来ないのか?

理由は二つあります。(参考記事はこちら

1)自分の素を出さない

他人からよく思われたいという欲求が大きすぎる日南葵。
仮面を被りながら日々を過ごしヒロインを演じているのでは、勘の良い人からは「なんか胡散臭い」と思われてしまいます。
上辺だけの浅い付き合いならいいですが、秘密が多くて本音が見えない人と心の交流をするのは不可能です。
自分の素を出さず、弱みや隙を見せないということは、日南自身も他人に入り込んでほしくないということ。
こんな状態では、男の方は告白しにくいですし、日南葵自身も告白を受け入れることはできないでしょう。

2)損得勘定が多すぎる

恋愛とは、損得勘定のない心の交流のことです。
母子一体感のような状態が赤の他人同士で成立している必要があります。
自分にとって得か損かという考えが浮かんでしまうと恋愛にはなりません。
自分が損をしても相手のためになれば、それだけで嬉しいと思えるか?
他人の成功を自分のことのように喜べるか?
自分の考えと異なっても譲歩し、大らかな気持ちで相手の価値観を受け入れられるか?
非効率的なものや、先の見通せない不確実性を許容できるか?

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恋愛はビジネスのようには行きません。

ドロドロとした本音がぶつかり合い、自分の思い通りにはいかず、それでもずっと一緒にいたいと思える関係を築けるかどうかがカギです。

日南葵の一番の問題は、他者への貢献、つまり、ギブの精神が欠けていること。

若いから仕方がないという言い訳もできますが、この問題を乗り越えない限り、苦難の道を歩むことになるでしょう。

ラノベ「弱キャラ友崎くん」における日南葵の今後を想像してみる:

唯一本音を話せる友崎文也君は、日南葵に対して一切の恋愛感情が湧きませんでした。

むしろ、彼女の本音を知れば知るほど嫌悪感が増し、定期的な会議を断ったほどです。

日南葵は、ラノベの10巻以降どうなるのでしょうか?

良い方向に物語を進めたいならば、自分の弱さや問題点を直視し、不慣れなことに取り組まねばなりません。

本当の強キャラならば自分を変えられるはずですが、実は弱キャラである日南葵が自分を変えるのは大変です。

「私は寂しくても平気」なんて強がりを言っていても、孤独に耐えられる人間はいません。

いつか破綻します。

追い詰められてから、ようやく重い腰を上げるというのが現実的でしょうか。

下記文献では、タイプ3が良い方向へ変わるための助言が書かれていますので、幾つかかいつまんで記します。

性格タイプの分析?エニアグラムの実践ガイド

・他人に対する思いやりと協調性を高めよ。
・背伸びせず、ありのままでいるように努めよ。
・他人を利用して状況に付け込もうとする傾向を直せ。
・他人からの評価を高めるばかりでなく、社会貢献意識を高めよ。
・他人との競争関係だけでなく、協力関係を結ぶことを学べ。
・世のため人のためになる価値のある仕事に集中し、他人との比較に思い煩わせるな。

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「弱キャラ友崎くん」10巻以降の具体的な話の展開は読めませんが、日南葵の変化や成長を助ける方向で動いていくと想像します。

もちろん、友崎文也君、菊池風香さん、水沢孝弘君をはじめとした友人・知人たちの協力は欠かせません。

一人ぼっちで問題を解決し生きていける人間はいませんから。

10巻以降、どんな紆余曲折を見せてくれるのか、とても楽しみです。

期待しましょう。

以上

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