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ラノベのレビュー「経験済みなキミと、 経験ゼロなオレが、 お付き合いする話」

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経験済みなキミと、 経験ゼロなオレが、 お付き合いする話。 (富士見ファンタジア文庫)

物語の概略:

陰キャ気味の男子高校生:加島龍斗(かしまりゅーと)にとって、学年一のギャル系美少女:白河月愛(しらかわるな)は憧れの対象。

二年で同じクラスになってもほとんど接点がなく過ごしていましたが、友人たちとの罰ゲームをきっかけにして、白河月愛に告白するはめになりました。

玉砕覚悟で彼女を呼び出して告った結果、意外にもOKの返事が・・。

スクールカーストのトップに君臨する超陽キャの白河月愛と、日陰に暮らす加島龍斗。

住んできた世界が異なる二人は、毎日そのギャップに驚きながらも、受け入れ認め合い、少しずつ心を通わせていきます。

恋愛を通して成長する二人の姿がとても素敵に描かれている物語「経験済みなキミと、 経験ゼロなオレが、 お付き合いする話」。

2021年4月時点で、ラノベは2巻までリリース済です。

都合のいい女じゃ恋愛できない:

誰にでも分け隔てなく接するヒロイン:白河月愛(しらかわるな)は、皆から好かれる性格です。

魅力的な外見も相まって、当然、告白され付き合ってきた男子の数も多い。

相手を優しく気遣い、尽くすけど、相手の都合に合わせすぎるのが欠点。

長くても2~3か月で男に飽きられて捨てられる、を繰り返してきました。

過去の交際人数は多いけど、対等で安定した関係を築けず、決して恋愛上級者とはいえません。

「彼女と二人きりだと男子はエロいことしか考えられない」
「男子は一度触れたら最後までしたいと思っちゃう」
「付き合い始めたらエッチするのは彼女の義務」
・・・

男の生態に対する誤解もあり、都合のいい女になっていたのです。

それゆえ、元カレたちの誰とも、本物の好き同士になった経験がない。

それゆえ、自分の意志を尊重してくれる加島龍斗(かしまりゅーと)のことが、とても新鮮に感じられたのですね。

奥手男子でも変われる:

主人公の男子高校生:加島龍斗(かしまりゅーと)は、彼女いない歴=年齢

決してブサ面ではないが、クラスの中では地味で目立たない存在です。

基本的に奥手だけど、中学時代に高嶺の花に告白してフラれたトラウマを持ちます。

このラノベでは、恋愛経験に乏しい陰キャ気味の男子が変わっていく様子が描かれています。

  • 罰ゲームがきっかけだが、玉砕覚悟で勇気を出して告白を敢行
  • ヒロイン友人のアドバイスを受け、誕生日デート前の入念な調査と準備を行う(マメさ)
  • 彼氏としての自信を持てなかったが、彼女の名誉を守るために交際をカミングアウト

白河月愛(しらかわるな)という彼女がいることで、他女子の好感度がアップするという副産物も得られました。

チャンスを生かして行動を重ね、自分や相手に対する気付きを得、経験値を重ねる。

これは恋愛や婚活で必須のことです。

恋愛経験もせず、自分を変えられずに適齢期になってしまった奥手男子は数多いですが、是非とも、見習ってほしいところです。

友達から恋人になる方法:

名前も知らない状態からスタートした二人の関係。

二人の関係は、次のようなイベントを経て徐々に深まっていきます。

  • お互いの趣味や趣向を共有する
  • ツーショット自撮り写真を、お互いのスマホの待ち受け画面に設定
  • お互いに手をつなぎたいと思う葛藤と実行
  • 彼女からの不意打ちキス
  • 下の名前呼び(彼女は最初から、彼氏は1巻終わりでかろうじて・・)

恋愛関係の本質は、損得勘定のない心の交流。具体的には、下記のような場面に表れています。

  • 彼が初対面でのエッチを遠慮して、彼女がその気になるまで待つと伝えた。
  • 休日デートで彼女が好きなことに付き合い、楽しそうな姿を見るのが彼にとって嬉しい。
  • 彼女がお揃いのスマホケースを苦労してゲットし、彼にプレゼントした。
  • 彼が1週間かけて念入りにタピオカドリンク関連の実地調査を行い、彼女を感激させる。
  • デートの日、彼女は早起きして慣れない手作り弁当に初挑戦し、彼が感激する。

一巻の終わりの時点で、お互いの感情面でかなりの変化が見られ、だいぶ恋人の雰囲気になってきました。

「彼にもっと近づきたい、もっと好きになりたい」
「彼女をずっと大切にしたい。この笑顔を守りたい。二度と悲しい顔をさせたくない」

彼氏彼女が出来ても友人止まりの人は、是非とも参考にしてほしいと思います。

一緒にいて落ち着く関係:

良好な恋愛関係や夫婦関係を長く続けたいなら、一緒にいて落ち着くという感覚が必須

このラノベの二人は、付き合い始めた当初はぎこちなさや緊張感がありましたが、徐々に打ち解けて自然な感じになる様子が描かれています。

次のようなセリフに、それが現れています。

彼女「居心地がいい、自分が自分でいられる感じ」

彼氏「一緒にボートに乗っている時、心地よい沈黙を感じる」

沈黙を恐れないのは相性が良い証拠。

現実世界でこういう相手を見つけられたら、とてもラッキーだと思うべきです。

まとめ:

普通なら、絶対に付き合うことがなかったであろう二人。

そんな二人が上手く交際できているのは、お互いの違いを受け入れ楽しみ学んでいるからではないでしょうか。

大らかさと柔軟性、つまり、人間としての強さがあるかどうかが恋愛での成否を分けます。

現実ではなかなか難しいことなのですが、このラノベを読めばそれが疑似体験できます。

一読後、素敵な気分になれる物語「経験済みなキミと、 経験ゼロなオレが、 お付き合いする話」

是非とも一度、手に取ってみてください。

経験済みなキミと、 経験ゼロなオレが、 お付き合いする話。 (富士見ファンタジア文庫)

以上

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