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ラノベのレビュー「時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん」

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時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん(1) (角川スニーカー文庫) [ 燦々SUN ]

「ろしでれ」物語の概略:

ラノベのタイトルは、「時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん」。

略して「ろしでれ」。

ロシア人の女子高生:アーリャがヒロインという設定です。

容姿端麗+文武両道で、孤高を貫くがゆえ近寄りがたい雰囲気を持っているアーリャさん。

でも、同じクラスで席が隣の男子:久世政近とは、遠慮のないやり取りを行っており、親近感を抱いています。

日本語でツンツンし、デレデレはロシア語でおこなうアーリャさん。

ロシア語で久世政近にデレても、どうせ分からないだろうと思ってのことですが、実は政近はすべて理解しており、人知れず悶絶する日々・・。

この設定がユニークで、とても新鮮に感じました。

ヒロインを含めて主要登場人物は生徒会に属しており、そこでの活動が物語のメインとなっています。

果たして、二人は無事に恋人同士になれるのか?

「ろしでれ」は2021年4月現在、第一巻が発売されているのみですが、二巻以降が待ち遠しく感じた青春ラブコメです。

「ろしでれ」アーリャのデレ発言集:

ご存じの通り、デレるとは、好きな相手にデレデレすることです。

恋愛感情の表現全般を指すと言っていいでしょう。

ヒロインのアーリャさんが、久世政近にロシア語でデレるのが本作品の特徴ですが、デレの具体例をいくつか挙げていきます。

1)
ご褒美として、アーリャのニーソックスを政近が履かせてもらえる場面があるが、それは「私にとってもご褒美」だと発言した。

2)
政近がアーリャではなく、反対側の隣女子に教科書を見せてもらったら「浮気者」と言って拗ねた。

3)
三人での作業時に政近が、別の女子とばかりと話をしているため、アーリャは「私にも構ってよ」とこぼす。

4)
政近は何となく流れでアーリャの方に目を向けたところ、日本語では「女性をジロジロ見るのは失礼」と塩対応されたが、ロシア語では「ドキドキするじゃない」と発言。

ロシア語での本音の数々を見る限り、アーリャは政近に対してかなりの恋愛感情を抱いていることが分かります。

「ろしでれ」のアーリャが主人公男子に惚れた理由:

主人公男子である政近は、取り立ててイケメンでもない。

成績がいいわけでも、何か特技があるわけでもない。

それでも、ヒロインのアーリャから好かれています。

その理由を以下に述べます。

1)飾らないゆえの安心感
他の男子がアーリャの美貌を意識しすぎて媚びたような対応をしてくるのに、政近は全くの自然体。猫をかぶらず、素を出している。

2)面倒ごとが起きたときに逃げない姿勢と問題解決能力
文化祭準備で、他の生徒のモチベーションを上げるために工夫してサポートする。夜道で酔っ払いに絡まれた時に機転を利かせて丸く収める。運動部の練習場所使用権を巡るゴタゴタを丸く収める交渉術。

3)他人のサポートを重視するギブの精神
自分は目立たなくても、縁の下の力持ちとして地味な役割を完遂する姿勢を持っている。一巻の最後の方で、生徒会長に立候補予定のアーリャを全力でサポートすると宣言した。

これだけの素養を持っていたら、女の子からモテるのは当然ですね。

参考記事:
モテる人の特徴:あなたはコレに当てはまるか?

「ろしでれ」の主人公男子がアーリャに惚れた理由:

恋愛は相思相愛である必要があります。

主人公男子の政近がアーリャに惹かれている理由も述べておきましょう。

1)交流の機会が多かった
中学時代から高校にかけて、同じクラスで交流する機会が多かった。一緒にいる時間が長ければ、それだけ親近感が湧いてくるもの。

2)孤高でも、真面目に努力できるところを尊敬している
アーリャは、その目立つ外見から学校では「お姫様」と呼ばれている。持って生まれたものに甘えていると評価されるのをとても嫌う。そして、何かを得るために人一倍努力することを厭わない。政近は、自分にないものに憧れているのだと思います。

3)時折見せる弱さ
努力家の半面、アーリャは意地っ張り・見栄っ張り・負けず嫌いなところがある。当然、それがゆえの限界も露呈する。困っても他人に頼れない弱さや危うさをアーリャに感じるので、つい助けたくなってしまう。

「ろしでれ」のまとめ:

このラブコメ「時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん」は、2021年2月に発売されましたが、記録的な売り上げを達成しています。

ロシア語でデレるという設定のうまさだけでなく、一人一人の人物描写も丁寧で詳細。

それがゆえ、登場人物一人ひとりが明確にイメージでき、親近感が湧きました。

現在だけでなく、過去のエピソードにもしっかりページを割き、読者の納得感を増しています。

もちろん、イラストも可愛い。

一巻では、各登場人物の紹介や背景・経緯の説明が多く、舞台設定がようやく整ったという感じですね。

「ろしでれ」二巻以降の発売日は今のところ未定ですが、とても待ち遠しく思っています。

時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん(1) (角川スニーカー文庫) [ 燦々SUN ]

以上