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「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件」ラノベのレビュー

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お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件 (GA文庫) [ 佐伯さん ]

あらすじ

過去の人間関係でトラウマを抱える高校生の男女。

男子は藤宮周(ふじみやあまね)、女子は椎名真昼(しいなまひる)という名前です。

二人は偶然同じマンションの隣同士に住み、お互い一人暮らし。

学校での周は不愛想で、友人も少ない陰キャ男子。

学校一の美少女である真昼は、仮面を被りつつ天使を演じ、誰にでも丁寧に接しますが、誰にも心を開いていない精神的孤独状態。

学校での二人に接点はありませんでしたが、ある雨の日、真昼がずぶ濡れになりながらブランコでたたずんでいるのを見かねた周が、強引に傘を貸すことから話は始まります。

真昼は傘の返却後、周の看病、掃除、食事の準備など世話を焼きつつ、二人の交流が進んでいきます。

交流の場は、主に周の自宅マンション内。

傍から見れば半同棲とか通い妻だと勘違いされかねないシチュエーションです。

不器用ながらも徐々に心の距離を縮めていく過程を丁寧に描いている秀作だと思います。

作者の佐伯さん曰く、「ほのぼのじれじれなゆるふわラブコメを目指して書いた作品」「両片思いは最高」とのこと。

私にとってドストライクだったため、最新刊の4巻まで一気に読んでしまいました(2021年3月現在)。

以下、作品のポイントを紹介いたします。

奥手同士の恋物語

恋愛という観点からすれば、主人公の藤宮周と椎名真昼は奥手に分類できます。

つまり、積極的に交友関係を広げて自分をアピールしアプローチしていくタイプではありません。

愛想がない、冷たい、素っ気ないという形容詞が良く似合う二人。

当然「彼氏彼女いない歴=年齢」であり、初恋も未経験。

お互いの経験の無さを実直さと誠意で補いつつ、不器用ながらも信頼関係を築いていき、時間をかけて徐々に惹かれ合っていきます。

チャラくて異性の扱いに慣れていても、表面的な交流しかできない人とは正反対。

ネット上では絶滅危惧種なんて言ってる人もいますが、本来、人間関係、特に恋愛関係の構築は、こうあるべきだと思います。

波長が合い一緒にいて落ち着く関係:

お互いに悪態をつくことがあっても、最初から素を出し合い、格好を付けることがありません。

ヒロインの真昼は学校での「天使様」の仮面を脱ぎ、小悪魔的な振る舞いが多く、照れて赤くなることもしばしば。

でも、なんだかんだ言って、性格的に二人の波長は合っており、一緒にいて落ち着く関係です。

ほぼ毎日、家で長時間一緒に過ごすのが当たり前の状態。

ほのぼのとして、沈黙が苦にならない関係。

この物語は高校生の恋愛模様を描いていますが、婚活でパートナーを探している人もこのような「一緒にいて落ち着く関係」を目指すべきだと思います。

具体的にイメージしていただくには、やはり読んでもらうのが手っ取り早いですね。

男は胃袋を掴まれたらオシマイ:

ヒロインで美少女の真昼は料理上手。

隣に住んでいるとはいえ、ほぼ毎日来てくれて、手料理を振舞われる主人公の周。

周は、真昼の料理の虜になり、真昼の料理なしには生きられない状態となってしまいます。

男は胃袋を掴まれたらオシマイというのが良く分かる描写です。

美味しくて健康になれるのはもちろん素晴らしいですが、「人のために料理を作って、食べた人が喜んでくれるのが嬉しい」という気持ちが男にとっては最高なのです。

こういうアピールが出来る女子は少数派だと思いますから、恋愛や婚活で差別化を図るための武器として使えるでしょう。

たとえ真昼のように高い技量が無くても、お子様ランチレベルの料理で十分な武器になり得ます。

男は単純な生き物ですからね。

友達から恋人になるプロセスをじっくりと味わえる:

主人公の二人は、最初はただの知り合いに過ぎませんでしたが、第4巻の最後でとうとう告白し、晴れて恋人同士になりました。

二人の関係がじっくりじっくり熟成される様子をニマニマしながら読むのは、最高に楽しかったです。

ところで、恋愛の4条件をご存じですか?

1)性的感情を示す(色目を使う)

2)お互いに無理せず素を出し、自然に振舞う(沈黙が苦にならない)

3)相手が自分の理想像に合致している(自分にないものに憧れるなど)

4)損得勘定なしの心の交流(自分のことよりも相手のことを思いやり気遣う行動)

この物語の二人にとって一番の難関は、1)だったと思います。

真昼は最初は警戒心が大きかったので、周がいきなり色目を使えば拒否したでしょうから、そこで話が終わってしまいます。

一方の周は自虐癖があり自分に自信がないため、真昼の好意をなかなか信じられず、男としてアプローチすることをためらい続けていました(最終的には、友人たちや真昼の後押しもあり無事に完遂)。

**************

お互いの信頼関係を深め、お互いに甘えられるようになり親密度を高めて行く周と真昼。

それに伴って変化するボディタッチも、この物語のポイントです。

手を繋ぐ、頭や頬をなでる、髪をモフモフする、膝枕、耳かき、ハグ、キス。

友達から恋人になるにしたがって二人の戯れ具合がどう変化するか、じっくり味わいながら読むことをお勧めします。

幸せになるための条件:

「他人のことに関心を持たない者は、苦難の人生を歩まねばならず、他人に対しても大きな迷惑をかける。人間のあらゆる失敗は、そういう人たちの間から生まれる。」
(心理学者:アルフレッド・アドラー)

人に自慢したいからイケメンや美人を恋人にしたがる人、マッチングアプリを利用するヤリモク、自分が楽をしたいから高スペックを求める婚活者。

これらは、自分の目先の損得勘定を優先したいがために他人を利用する人です。

こういう人たちは、他人の気持ちに対する関心が薄いため、苦難や不幸に悩まされ続けるのです。

では逆に、幸せになりやすい人とは何でしょうか?

幸福とは次の4つから得られると言われます。

①人に愛されること
②人に褒められること
③人の役に立つこと
④人に必要とされること

今回紹介しているラノベ「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件」の主人公男女は、上記①~④を満たすべく行動しています。

不器用ながらも、相手に対する思いやりや気遣いを忘れず、自分のことより相手のことを優先する。

人の道を踏み外すことがないという安定感と安心感。

その結果、読者自身も幸せとほのぼの感を味わうことができるのです。

まとめ:

この記事で紹介したのは、比較的若い男性をターゲットにしていると思われるラノベですが、適齢期で婚活中の人にもおすすめです。

親密な男女関係の構築するにあたり基本的なことが学べます。

また、長期間仲良しの夫婦は、周や真昼と共通した行動原理を持っていると思います。

イラストも可愛いですし、是非とも試しに読んでみてくださいね。
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お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件 (GA文庫) [ 佐伯さん ]

下リンクは英訳版です。日本のラノベは海外でも大人気なので、翻訳されたものを逆輸入することも可能です。英語の勉強も兼ねて天使様を楽しみたい人はチャレンジしてみてください。
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The Angel Next Door Spoils Me Rotten, Vol. 1 (light novel) (English Edition)

追記:「お隣の天使様」第五巻を読んで:

2021年7月に第五巻が発売されると同時にKindleで購入し、読みました。

告白して正式な恋人になって以降の関係性の変化を描いています。

学校で堂々とお披露目したり、イチャイチャして周囲を困らせたり、周も真昼もかなり大胆になっています。

二人きりの時も、お互いへの気持ちを素直に表現するようになり、愛情を着実に育てているご様子。

将来の結婚に向けた伏線もたくさん見られました。

恋愛というのは人間を成長させるものだというのが良く分かる一冊。

「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件」というタイトルは誤りであり、主人公の周は「天使様」によって立派な男になりつつあります。

素敵な恋を楽しみたい人は、是非とも読んでみて下さいね。
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お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件5 (GA文庫)


以上

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